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作法

宗派×作法

浄土真宗の焼香|回数と「押しいただかない」作法

浄土真宗の焼香|回数と「押しいただかない」作法
この記事のまとめ

浄土真宗の焼香は香を額に押しいただかず、そのまま香炉に入れます。回数は本願寺派(お西)が1回、真宗大谷派(お東)が2回と各公式サイトが明記。両派の手順の違いと、線香を立てずに寝かせる作法まで公式の記述でまとめました。

結論

浄土真宗の焼香は、香を額に押しいただかず、つまんだらそのまま香炉に入れます。回数は本願寺派(お西・西本願寺)が1回、真宗大谷派(お東・東本願寺)が2回。どちらも各派の公式サイトが明記しています。焼香の前に合掌する必要がない点も両派共通です。

この記事の要点です。

  • 押しいただかない(お西・お東共通)
  • 回数はお西が1回、お東が2回
  • 焼香の前の合掌は不要と案内されている(両派とも)
  • 線香は立てず、折って寝かせる
  • 香盒(お香の入れ物)の扱いに、派ごとの固有の所作がある

このページは浄土真宗(本願寺派・大谷派)の焼香に絞った解説です。8宗派の回数をまとめて比べたい方は焼香の回数8宗派早見表へ。香典の表書き(浄土真宗で「御霊前」を使わない話)は浄土真宗の香典、法事全般の違いは浄土真宗の法事で扱っています。

本願寺派(お西)の焼香。1回・押しいただかない

本願寺派の公式FAQは、「お香はおしいただかない」で「回数は一回」と明記したうえで、次の手順を基本として案内しています。

  1. 尊前(ご本尊の前)の2、3歩手前で、軽く頭を下げる
  2. 進み寄って、香盒(こうごう・お香の入れ物)の蓋を取り、その縁にかける
  3. お香を1回つまんで、そのまま香炉に入れる。額に押しいただかない
  4. 香盒の蓋をして、合掌礼拝する
  5. 2、3歩後退して軽く頭を下げ、席に戻る

見落としやすいのは合掌のタイミングです。公式FAQには「お香をつまむ前に合掌礼拝する必要はない」とあり、合掌は焼香のあとに一度だけ行います。香盒の蓋を縁にかけるという細かな所作まで公式が示しているのは、この派の特徴です。

真宗大谷派(お東)の焼香。2回・押しいただかない

東本願寺を本山とする大谷派の作法は、首都圏の公式拠点である真宗会館のFAQが「お香は二度入れてください」と案内しています。手順は次のとおりです。

  1. 仏前に進み、ご本尊を仰ぎ見る(このとき合掌はしなくてよい)
  2. 香盒から右手でお香をつまみ、香炉に入れる。回数は2回。つまんだ手を額に当てる(押しいただく)ことはしない
  3. 乱れた香盒のお香を、右手の指の平で均す
  4. 合掌して念仏を称える
  5. 合掌を解いて頭礼し、席に戻る

焼香のあとに香盒のお香を均す所作と、合掌のときに念仏を称えることまで明記されているのが、お東の案内の特徴です。

お西とお東の違い早見表

項目本願寺派(お西)真宗大谷派(お東)
回数1回2回
押しいただきしないしない
焼香前の合掌「必要はない」と明記「しなくても結構」と明記
固有の所作香盒の蓋を取り、縁にかける香盒のお香を指の平で均す
合掌のとき合掌礼拝する念仏を称える

同じ浄土真宗でも、回数と細部の所作が分かれます。自分の家がどちらの派かわからない方は、宗派の調べ方で確認できます。

なぜ押しいただかないのか

「押しいただく」は、つまんだ香を額や目の高さまで掲げる動作です。多くの宗派の一般的な作法では行われますが、浄土真宗では行いません。

全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の解説では、浄土真宗では自らの心身を清めるために香を焚くので、仏に祈る意味合いのある「香を額にいただく焼香」はしない、と説明されています。両派の公式FAQは作法として「おしいただかない」と示すにとどまるため、教義の背景まで知りたいときは菩提寺に尋ねてみてください。作法の由来を聞くことは失礼ではなく、むしろ喜ばれる質問です。

線香のとき。立てずに寝かせる

浄土真宗は線香の扱いも他の宗派と異なります。本願寺派の公式FAQによると、日常の線香は土香炉(どごうろ・口の広い陶磁器製の香炉)で焚き、立てずに短く数本に折って寝かせます。法事などの改まった場で行う焼香には、火種を入れて使う金香炉という別の香炉を用いる、という使い分けまで案内されています。

全葬連の解説でも、香炉のサイズに合わせて線香を2〜3本に折ってから火をつけ、火のついた方を左にして寝かせる形が紹介されています。他の宗派のように立てないことだけ覚えておけば、お参り先の仏壇の前でも慌てません。

回し焼香になったときも、形は同じ

会場が狭い法要では、席に座ったまま香炉が回ってくる「回し焼香」になることがあります。この場合も浄土真宗の形は変わりません。香炉を両手で受け取って自分の前に置き、押しいただかずに、お西なら1回、お東なら2回お香を入れて、合掌してから隣の方へ回します。回し焼香そのものの流れは焼香のやり方で解説しています。

参列時に知っておきたい、もう一つの違い

焼香から少し広がりますが、全葬連の解説では、浄土真宗では清めの塩を用いないことも紹介されています。葬儀場で塩の小袋が配られないことがあっても、準備の不足ではなく宗派の考え方によるものです。あわせて覚えておくと戸惑いません。

他宗派から参列するときの心構え

浄土真宗の葬儀・法要に他宗派から参列する場合、作法を無理に合わせる必要はありません。真宗会館のFAQは「焼香の作法は宗派によって異なりますので、ご自身が信仰されている宗派の作法にしたがって行ってください」と明言しています。

合わせたい場合は、このページの手順どおり、押しいただかずにお西なら1回、お東なら2回。どちらか判別できないまま焼香の列に並んでしまったら、直前の方の回数に静かに合わせれば目立つことはありません。

地域・宗派・寺院による違い

作法は同じ派の中でも、地域や寺院、家ごとの慣習によって細部が異なることがあります。この記事は両派の公式サイトの案内の整理です。迷ったときは、菩提寺や式を担当する葬儀社に確認するのが確実です。

あわせて確認したいページ

焼香台までの動き方や回し焼香の手順は焼香のやり方へ。浄土真宗の香典で「御霊前」を使わない理由と正しい表書きは浄土真宗の香典、法名・お斎など法事全体の違いは浄土真宗の法事にまとめています。

#浄土真宗 #焼香 #本願寺派 #大谷派

よくある質問

浄土真宗の焼香は何回ですか?

本願寺派(お西・西本願寺)は1回、真宗大谷派(お東・東本願寺)は2回です。本願寺派は公式FAQで「回数は一回」、大谷派は真宗会館の公式FAQで「焼香は二回です」と、それぞれ明記しています。どちらも香を額に押しいただきません。

なぜ押しいただかないのですか?

全日本葬祭業協同組合連合会の解説では、浄土真宗では自らの心身を清めるために香を焚くので、仏に祈る意味合いのある「香を額にいただく焼香」はしない、と説明されています。教義の詳しい説明は寺院によって語られ方が異なるため、菩提寺に聞いてみると理解が深まります。

他宗派の私が浄土真宗の葬儀に参列します。作法を合わせるべきですか?

合わせなくても失礼にはあたりません。真宗大谷派の真宗会館は「焼香の作法は宗派によって異なりますので、ご自身が信仰されている宗派の作法にしたがって行ってください」と案内しています。合わせる場合は、押しいただかずに、お西なら1回・お東なら2回です。

浄土真宗では線香はどうあげますか?

立てずに寝かせます。本願寺派の公式FAQは、線香を短く数本に折って土香炉に寝かせると案内しています。全日本葬祭業協同組合連合会の解説でも、香炉のサイズに合わせて2〜3本に折ってから火をつけ、火のついた方を左にして寝かせる形が紹介されています。

自分の家がお西(本願寺派)かお東(大谷派)か、どう見分けますか?

菩提寺がどちらの本山(西本願寺か東本願寺)に属しているかで決まります。親族の年長者にお寺の名前を聞くか、菩提寺に直接確認するのが確実です。調べる手順は「自分の家の宗派の調べ方」のページにまとめています。

出典

  1. 浄土真宗本願寺派(西本願寺)「よくあるご質問」(焼香の作法は?・線香と焼香)
  2. 真宗大谷派(東本願寺)真宗会館「お焼香の際は、お香を何回入れるのですか?」
  3. 全日本葬祭業協同組合連合会「焼香:お焼香の作法とマナーの全てがわかる!宗派別の違いや注意点も解説」(2025年公開・2026年更新)