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作法

終活・墓じまい

仏壇の処分方法|魂抜き・費用・引き取り先

仏壇の処分方法|魂抜き・費用・引き取り先
この記事のまとめ

仏壇を処分するときは、先に僧侶に「魂抜き(閉眼供養)」を頼み、そのあと菩提寺・仏具店・引き取り業者・自治体のいずれかに引き取ってもらうのが基本の流れです。方法ごとの違いと、処分前にやることを順番に整理しました。

結論

仏壇の処分は、いきなり捨てるのではなく順番があります。まず本尊や位牌など「残すもの」と「手放すもの」を分け、次に僧侶へ「魂抜き(閉眼供養)」を頼み、そのうえで菩提寺・仏具店・引き取り業者・自治体のいずれかに引き取ってもらう、という流れです。魂抜きを済ませれば、仏壇本体はふつうの家具として扱えます。

このページの要点です。

  • 処分の前に「魂抜き(閉眼供養)」を済ませるのが一般的。呼び方は宗派で変わる
  • 本尊・位牌は仏壇本体と分けて考える。位牌の扱いは別ページで解説
  • 引き取り先は「菩提寺・仏具店・引き取り業者・自治体」の4つ
  • 魂抜きのお布施に決まった金額はない。菩提寺に直接たずねてよい
  • 自治体の粗大ごみに出す場合も、先に魂抜きを済ませておくと気持ちの整理がつく

処分の前に「残すもの」と「手放すもの」を分ける

仏壇の処分でつまずきやすいのが、仏壇本体と、中にあるもの(本尊・位牌・仏具)をまとめて考えてしまう点です。まず、この2つを切り分けます。

  • 本尊(ご本尊)… 仏壇の中央に祀る仏さまの像や掛軸。手元に残す方、別の仏壇へ移す方、寺院に納める方がいます
  • 位牌(いはい)… 故人ごとに祀る札。仏壇を処分しても位牌は残す家庭が多くあります
  • 仏具… ろうそく立て・香炉・花立てなど。使い続けるもの以外は仏壇と一緒に手放せます

本尊と位牌は「仏壇を処分するかどうか」とは別の判断になります。位牌をどうするかは位牌の処分方法にまとめています。まず何を残すかを決めてから、次の段取りに進んでください。

「魂抜き(閉眼供養)」とは

仏壇や位牌、お墓を新しく用意したときには、僧侶に読経してもらって「拝む対象」にする「開眼供養(かいげんくよう)」を行います。手放すときは、その逆にあたる法要を行います。これが「閉眼供養(へいげんくよう)」で、「魂抜き」「お性根抜き(おしょうねぬき)」とも呼ばれます。お仏壇のはせがわの解説でも、開眼供養で「拝む対象」にしたものを、閉眼供養で「拝む対象でなくす」と説明されています。

魂抜きを済ませたあとの仏壇は、宗教的には「もの」として扱えるようになります。だからこそ、処分や引き取りは魂抜きのあとに行うのが順序です。

宗派によって呼び方も考え方も違います

浄土真宗本願寺派の公式サイトでは、仏壇に本尊を迎える法要を「入仏法要(にゅうぶつほうよう)」と呼び、「お魂入れ」「お性根入れ」とは言わないと案内されています。仏さまの魂を入れたり抜いたりする、という考え方をとらないためです。この立場では、仏壇を移したり手放したりするときの法要は「遷仏法要(せんぶつほうよう)」などと呼ばれます。呼び方も要否も宗派で異なるため、自分の家の宗派の考え方は菩提寺に確認するのが確実です。

魂抜きの費用(お布施)の考え方

魂抜きのお布施に、全国一律の決まった金額はありません。お布施は読経へのお礼であって、サービスの対価ではないためです。仏教界の連合団体である全日本仏教会は、お布施の価格を一覧表示した葬儀情報サイトに対して「喜捨の精神に反する」として削除を要請しており(2011年)、お布施に定価を付けることには慎重な立場を示しています。

そのため、このページでも魂抜きの金額を「相場○円」とは示しません。金額に迷うときは、菩提寺に「皆さんどのくらい包まれていますか」と直接たずねてかまいません。失礼にはあたりません。お布施そのものの包み方・渡し方・表書きは、お布施の相場と渡し方にまとめています。

引き取り先は4つ

魂抜きが済んだら、仏壇本体を引き取ってもらいます。方法は大きく4つです。それぞれ、魂抜きまでやってくれるのか、処分だけなのかが違います。

引き取り先特徴魂抜きの扱い
菩提寺日ごろ付き合いのある寺院。仏事の相談ごとまとめて頼める読経も引き取りも寺院で完結することが多い
仏具店仏壇を買い替える店、専門の引き取りサービス店により、僧侶の手配・合同供養に対応する場合がある
引き取り・遺品整理業者家財の片づけと一緒に処分できる魂抜きは行わない業者が多い。事前に済ませる必要がある
自治体(粗大ごみ)費用を最も抑えやすい魂抜きは行われない。事前に自分で手配する

お仏壇のはせがわの解説では、近年は防災や環境への配慮から、菩提寺でも引き取りやお焚き上げを断られる場合があるとされています。菩提寺に頼めない場合は、仏具店や引き取りサービスに相談する流れになります。

仏具店や引き取り業者に頼むときは、魂抜きを事前に済ませておくか、僧侶の手配まで対応してもらえるかを最初に確認してください。処分だけを請け負う業者に、魂抜きなしでそのまま渡してしまうと、あとで気持ちの区切りがつかなくなることがあります。

自治体の粗大ごみに出す場合

費用を抑えたい場合は、自治体の粗大ごみとして出す方法があります。多くの自治体で、仏壇は粗大ごみに区分されています。

たとえば横浜市では、仏壇はごみと資源物の分別一覧で「粗大ごみ」に区分されており、手数料を払って収集を申し込むか、粗大ごみ搬入先へ持ち込んで処分できます。ただし、区分・手数料・申し込み方法は自治体によって異なります。お住まいの市区町村のごみ分別ページで「仏壇」を調べてから準備してください。

ごみに出す場合も、魂抜きは自分で手配します。順番としては「魂抜き → 粗大ごみ申し込み → 排出」です。仏具の一部(金属・ガラス)は分別区分が変わることもあるため、あわせて確認しておくと当日あわてません。

処分の流れ(順番どおり)

  1. 本尊・位牌・仏具のうち「残すもの」を決める
  2. 菩提寺(または同じ宗派の寺院・僧侶手配サービス)に連絡し、魂抜き(閉眼供養)の日程を相談する
  3. 魂抜きを行う。本尊・位牌をどう供養するかもこのとき相談する
  4. 引き取り先を決める(菩提寺・仏具店・引き取り業者・自治体のいずれか)
  5. 引き取り・排出。業者に頼む場合は見積もりの内訳を確認してから依頼する

地域・宗派・寺院による違い

仏壇の処分の作法や法要の呼び方は、宗派だけでなく地域や寺院、家ごとの慣習によっても異なります。このページは一般的な例のご紹介です。迷ったときは、菩提寺や仏壇を扱う仏具店に確認するのが確実です。

買い替えや、費用を抑えたいとき

新しい仏壇に替えるための処分なら、仏壇店の下取りや引き取りサービスを使うと段取りがまとまります。手元に置かず手放す仏壇に多少でも値が付くか気になる場合は、仏壇の買取はできる?で査定の仕組みを説明しています。ただし中古仏壇は値が付きにくいのが実情です。

墓じまいと同じ時期に仏壇も片づける方は多くいます。お墓の側の手順は墓じまいとはを、遺品整理とまとめて進める場合は遺品整理の進め方をあわせてご覧ください。

関連ページ

#仏壇 #魂抜き #閉眼供養 #終活 #墓じまい

よくある質問

仏壇を処分する前に、必ず魂抜きが必要ですか?

多くの宗派では、僧侶に読経してもらう「魂抜き(閉眼供養)」を済ませてから処分するのが一般的とされています。ただし浄土真宗のように「魂を抜く」という考え方をとらない宗派もあり、その場合は「遷仏法要(せんぶつほうよう)」など別の呼び方の法要になります。自分の家の宗派の考え方は、菩提寺に確認するのが確実です。

魂抜きのお布施はいくら包めばいいですか?

決まった金額はありません。魂抜きは僧侶への読経のお願いであり、お布施はサービスの対価ではなくお礼にあたるためです。金額に迷うときは、菩提寺に「皆さんどのくらい包まれていますか」と直接たずねてかまいません。お布施の考え方は「お布施の相場と渡し方」で詳しく説明しています。

本尊や位牌も仏壇と一緒に処分していいですか?

本尊(ご本尊)や位牌は、仏壇本体と分けて考えるのが一般的です。仏壇は処分しても、本尊や位牌は手元に残す方や、別に供養してから納める方が多くいます。位牌の扱いは「位牌の処分方法」にまとめています。まず何を残し何を手放すかを決めてから、処分の段取りに進むと迷いません。

仏壇を粗大ごみとして自治体に出せますか?

多くの自治体で、仏壇は粗大ごみとして出せます。たとえば横浜市では、仏壇はごみ分別一覧で粗大ごみに区分され、手数料を払って収集または持ち込みで処分できます。区分・手数料・出し方は自治体ごとに違うため、お住まいの市区町村のごみ分別ページで確認してください。ごみに出す前に魂抜きを済ませておくと安心です。

菩提寺がない・宗派がわからない場合はどうすればいいですか?

付き合いのある寺院がない場合は、同じ宗派の寺院に相談するか、僧侶を手配してくれる仏具店や葬儀社に依頼する方法があります。宗派がわからないときは、まず「自分の家の宗派の調べ方」で確認してみてください。位牌や仏壇の中の記載、過去の法要の記録から手がかりが見つかることがあります。

出典

  1. 浄土真宗本願寺派(西本願寺)「仏事・行事Q&A」(入仏法要・位牌を用いない)
  2. お仏壇のはせがわ「お仏壇処分の費用や方法と3つの注意点」
  3. 横浜市「ごみと資源物の出し方一覧表」(仏壇=粗大ごみ)
  4. 全日本仏教会「『葬儀本.com』に掲載されているお布施の価格一覧に対して削除の要請」(2011年)