喪中はがきの本文は、挨拶文・故人について・お礼の言葉・結びの挨拶・日付・差出人名の6つで組み立てます。この型さえ押さえれば、あとは場面ごとに一文を足し引きするだけです。このページは文例そのものを集めた面です。出す時期と出す範囲は喪中はがきにまとめています。
まず、この3点を押さえてください。
- 本文の型 → 挨拶文・故人について・お礼・結び・日付・差出人の6要素
- 選び方 → 故人の情報をどこまで書くかで基本の3パターンから選ぶ
- 場面別 → 投函が遅れた・故人が複数・会社から出す・年賀状は受け取りたい、などは一文を足して調整する
文例を組み立てる6つの要素
日本郵便(郵便局のプリントサービス)の解説では、本文の構成が次の6つで案内されています。上から順に並べれば本文になります。
| 順 | 要素 | 何を書くか | 解説での案内 |
|---|---|---|---|
| 1 | 挨拶文 | 新年の挨拶を控える旨 | 「年賀」は祝いの語。年始・年頭・新年を使う |
| 2 | 故人について | 続柄・名前・亡くなった月・年齢 | 年齢は満年齢・数え年の両方がある。連名なら世帯主から見た続柄 |
| 3 | お礼の言葉 | 生前世話になったことへの礼 | 一言程度の簡潔な内容にする |
| 4 | 結びの挨拶 | 今後の付き合いを願う言葉 | 相手の健勝を祈る言葉でもよい |
| 5 | 日付 | 差し出した年月 | 年号と月のみを書く(日は書かない) |
| 6 | 差出人名 | 住所・電話番号・氏名 | 表面の左下でも裏面の文末でもよい |
出典: 日本郵便株式会社(郵便局のプリントサービス)「喪中はがきの文例」 https://print.shop.post.japanpost.jp/feature-mochu/article55
年齢の書き方は、日本郵便の解説の中でも分かれています。2026年10月6日に確認した時点で、次のとおりです。
どちらで書いても間違いにはなりません。迷ったら親族の年長者に合わせてください。
喪中の挨拶文の例|書き出し・お礼・結びの言い回し
6つの要素のうち、言い回しを選ぶのは挨拶文・お礼・結びの3つです。日本郵便の解説に出てくる言い回しを、要素ごとに並べました。どれを選んでも間違いではないので、1通の中で調子がそろうものを選んでください。
| 要素 | 言い回し | 解説で使われている場面 |
|---|---|---|
| 挨拶文 | 喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます | 一般的な文例・故人が複数・会社から出す |
| 挨拶文 | 喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます | 挨拶文の例 |
| 挨拶文 | 喪中につき年末年始のご挨拶を謹んでご遠慮申し上げます | 葬儀を先に済ませた場合 |
| 挨拶文 | 喪中につき新年のご挨拶は差し控えさせていただきます | 故人の情報を書かない場合 |
| 挨拶文 | 新年のご挨拶にかえて | 年賀状は受け取りたい場合 |
| お礼 | 生前に賜りましたご厚情に心から御礼申し上げます | 一般的な文例 |
| お礼 | 平素のご芳情を厚くお礼申し上げます | お礼の言葉の例 |
| 結び | 明年も倍旧のご交誼をお願い申し上げます | 一般的な文例 |
| 結び | みなさまにいい年が訪れますようお祈りいたします | 結びの挨拶の例 |
| 結び | 寒さに向かう折からご自愛のほどお祈りいたします | 結びの挨拶の例 |
出典: 日本郵便株式会社(郵便局のプリントサービス)「喪中はがきの文例」(2026年9月26日確認) https://print.shop.post.japanpost.jp/feature-mochu/article55
挨拶文に「年賀」を使わないのは、解説のとおり祝いの言葉だからです。「年始」「年頭」「新年」のどれかに置き換えます。
基本の文例|故人の情報をどこまで書くか
いちばん最初の分かれ道は、誰が亡くなったのかを書くかどうかです。ここで3つに分かれます。
| 文例 | 向いている場面 | 故人について書くこと |
|---|---|---|
| 文例1 | 相手が故人を知っている・広く知らせてよい | 続柄・名前・亡くなった月・年齢 |
| 文例2 | 誰が亡くなったかを広く知らせたくない | 書かない(喪中であることだけ伝える) |
| 文例3 | 夫婦連名で出す | 差出人の筆頭から見た続柄。妻の父なら「岳父」「妻の父」など |
文例1|基本形(続柄と名前を入れる)
喪中につき新年のご挨拶をご遠慮申し上げます
本年九月に父 ◯◯が八十八歳にて永眠いたしました 本年中に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに 皆さまに良き年が訪れますようお祈り申し上げます
令和八年十一月
続柄・名前・月・年齢は自分の状況に置き換えてください。
文例2|故人の情報を書かない形
誰が亡くなったかを広く知らせたくない場合は、故人の情報を省いてかまいません。解説でも、挨拶文と差出人の住所・氏名だけの形が案内されています。
喪中につき年頭のご挨拶を失礼させていただきます
本年中に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げますとともに 明年も変わらぬご交誼のほどお願い申し上げます
令和八年十一月
文例3|夫婦連名で出す場合
夫婦連名で出すときは、続柄を差出人の筆頭(先に書く人)から見た書き方にそろえるのが一般的です。妻の父が亡くなった場合は「父」ではなく「岳父(がくふ)」や「妻の父」とするか、フルネームを添えると相手に伝わりやすくなります。
喪中につき新年のご挨拶をご遠慮申し上げます
本年五月に妻の父 ◯◯ ◯◯が永眠いたしました 生前のご厚誼に深く感謝申し上げます
令和八年十一月
続柄の書き方|義父・岳父・伯父と叔父
続柄は、差出人から見た関係で書きます。夫婦連名で出すときは世帯主から見た続柄にそろえ、夫婦なら夫、家族なら父親を基準にするのが一般的とされています。日本郵便の解説で、迷いやすい例として挙がっているものを並べました。
| 亡くなった人 | 続柄の書き方 |
|---|---|
| 夫の父・母 | 父・母(義父・義母とは書かない) |
| 妻の父 | 岳父、または「妻◯◯の父」 |
| 妻の母 | 岳母・丈母、または「妻◯◯の母」 |
| 親の兄・姉とその配偶者 | 伯父・伯母 |
| 親の弟・妹とその配偶者 | 叔父・叔母 |
出典: 日本郵便株式会社(郵便局のプリントサービス)「喪中になる親戚の範囲・続柄」(2026年10月6日確認)
差出人の妻が亡くなった年は、文例1の続柄を「妻」にして「本年◯月に妻 ◯◯が◯◯歳にて永眠いたしました」と書きます。故人の名前は、原則としてフルネームで書くと案内されています。
場面別の文例|足す一文で調整する
基本の型から動かすのは一文だけ、という場面がほとんどです。日本郵便の解説で扱われている場面を、足すことと出すはがきで並べました。
| 場面 | 基本の型に足すこと | 出すはがき |
|---|---|---|
| 投函が12月後半になった | 挨拶が遅れたことへのお詫び | 寒中見舞い |
| 喪中はがきを出す前に年賀状が届いた | お礼と、挨拶を控えていた旨 | 寒中見舞い |
| 葬儀を身内だけで済ませた | 近親者のみで営んだ旨・遅れのお詫び | 喪中はがき |
| 亡くなった身内が複数いる | 2人ぶんの続柄・名前・月・年齢 | 喪中はがき |
| 会社として出す | 役職者の役職と名前・支援を願う結び | 喪中はがき |
| 故人や差出人がキリスト教 | 「主の御許に召される」など教えに沿う語 | 喪中はがき |
| 年賀状は受け取りたい | 受け取りたい旨の一文(故人の情報より後) | 喪中はがき |
| 故人のことは書きたくない | 何も足さない(挨拶文と差出人だけ) | 喪中はがき |
出典: 日本郵便株式会社(郵便局のプリントサービス)「喪中はがきの文例」 https://print.shop.post.japanpost.jp/feature-mochu/article55
葬儀を身内だけで済ませた場合
香典やお供えを辞退したいときは、この一文もあわせて入れます。
喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます
去る九月に祖父 ◯◯が永眠いたしました 葬儀は故人の遺志により近親者のみにて相済ませました お知らせが遅くなりましたことをお詫び申し上げます 生前賜りましたご厚誼に深く感謝申し上げます
令和八年十一月
亡くなった身内が複数いる場合
1年のうちに2人を送った年でも、はがきを2枚に分ける必要はありません。続けて書き、最後にまとめて締めます。
喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます
本年三月に父 ◯◯が八十五歳にて 本年九月に母 ◯◯が八十二歳にて永眠いたしました 生前のご厚情に深謝いたしますとともに 明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
令和八年十一月
会社として出す場合
社名を添えて出します。相手は取引先なので、結びは今後の取引を願う言葉にそろえます。
喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます
去る九月◯日 弊社代表取締役 ◯◯ ◯◯が永眠いたしました 生前のご厚情に深謝いたしますとともに 今後とも変わらぬご支援のほどお願い申し上げます
令和八年十一月
年賀状は受け取りたい場合
こちらから出せないことと、受け取ること自体は控えていないことは別です。解説では、受け取りたい旨の一文を故人の情報より後に置くことが案内されています。
新年のご挨拶にかえてご通知申し上げます
本年九月に祖父 ◯◯が九十歳にて永眠いたしました 新年のご挨拶は失礼させていただきますが 皆さまからの年賀状はいつものようにお待ちしております 寒さに向かう折 どうぞご自愛ください
令和八年十一月
キリスト教の場合
「永眠」ではなく、教えに沿った言い方に置き換えます。
過日 ◯◯が主の御許に召されました
つきましては新年のご挨拶をご遠慮申し上げます 皆さまによき年が訪れますようお祈り申し上げます
令和八年十一月
年内に間に合わなかった場合
12月後半に身内を送った年など、喪中はがきの時期を過ぎてしまうことはあります。その場合は無理に出さず、松の内が明けてから寒中見舞いで知らせます。時期の考え方と文面は寒中見舞い|時期・文例にまとめました。
使わない言葉|忌み言葉と重ね言葉
文例を自分の言葉に置き換えるとき、ここだけは踏まないようにしてください。
| 種類 | 避ける言葉の例 | 解説での理由 |
|---|---|---|
| 祝いの言葉 | 年賀・お慶び | めでたい言葉なので使わない |
| 忌み言葉 | 去年・浅い・終わる | 不幸を連想させる言葉として挙げられている |
| 重ね言葉 | 重ねて・ますます | 不幸が重なることを連想させる言葉として挙げられている |
| 近況報告 | 結婚・出産・転居の知らせ | 喪中はがきには書かない。伝えたい場合は寒中見舞いなど別のはがきに分ける |
出典: 日本郵便株式会社(郵便局のプリントサービス)「喪中はがきの文例」 https://print.shop.post.japanpost.jp/feature-mochu/article55
「去年」は「昨年」「旧年」に、「重ねて」は「深く」に置き換えれば意味は変わりません。書き終えたら、この4行を上から順に照らし合わせて読み直してください。
なお、句読点を使わない・行頭を字下げしない・数字は漢数字にするといった表記のルールは、喪中はがき|いつまでに出す・出す範囲と相手の書き方のマナーにまとめています。
地域・家ごとの慣習について
文面の言い回しや年齢の数え方は、地域や家ごとの慣習によって幅があります。この記事は日本郵便の解説に基づく一般的な例のご紹介です。迷ったときは、親族の年長者に確認するのが確実です。
よくある質問
喪中はがきの文例は何を組み合わせて作りますか?
日本郵便(郵便局のプリントサービス)の解説では、挨拶文・故人について・お礼の言葉・結びの挨拶・日付・差出人名の6つが本文の構成要素として案内されています。この順に並べれば、どの場面の文例もこの型から作れます。故人について書きたくない場合は、挨拶文と差出人だけでもかまいません。
喪中はがきの書き出しの挨拶文は、何と書けばいいですか?
「喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます」が日本郵便の解説の一般的な文例で使われている形です。ほかに「年頭のご挨拶を失礼させていただきます」「新年のご挨拶は差し控えさせていただきます」なども案内されています。「年賀」は祝いの言葉なので使わず、年始・年頭・新年のいずれかにします。
故人が2人いる年は、はがきを2枚出しますか?
1枚にまとめてかまいません。日本郵便の解説では、亡くなった身内が複数いる場合に連名で書くのはマナー違反にあたらないと案内されています。続柄・名前・月・年齢を並べて書き、最後に「永眠いたしました」でまとめる形が案内されています。
喪中でも年賀状は受け取りたいときは、どう書きますか?
日本郵便の解説では、年賀状を受け取りたい旨の一文を入れる方法が案内されています。その一文は故人の情報より後に置くこととされています。先に「こちらからは出せません」と伝えたうえで、受け取ること自体は控えていないと伝わる順番になるためです。
会社から喪中はがきを出すのはどんなときですか?
日本郵便の解説では、創業者・会長・社長が亡くなった場合や社葬を行った場合に、社名を添えて出すことが案内されています。本文には亡くなった役職者の役職と名前を書き、結びは今後の支援を願う言葉にします。
投函が12月後半になってしまったら、文例はどれを使いますか?
喪中はがきとしては出さず、松の内が明けてから寒中見舞いの形で知らせます。日本郵便の解説でも、投函期間を過ぎた場合は寒中見舞いとして送ることが案内されています。時期と文面は寒中見舞いのページにまとめています。
喪中はがきに書く故人の年齢は、満年齢と数え年のどちらですか?
どちらも使われています。日本郵便の解説でも、文例のページは満年齢、喪中の範囲と続柄のページは数え年を一般的としていて、案内が分かれています。どちらで書いても間違いではないので、迷ったら親族の年長者に合わせてください。
妻の父が亡くなったとき、続柄は「義父」と書きますか?
日本郵便の解説では、配偶者の両親は一般的に「義父・義母」とは書かないとされています。妻の父なら「岳父」か「妻◯◯の父」、妻の母なら「岳母」「丈母」か「妻◯◯の母」と書きます。夫の両親は、そのまま「父」「母」と書きます。
出典