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遺言書とは|3つの方式・検認・法務局の保管制度【出典つき】

遺言書とは|3つの方式・検認・法務局の保管制度【出典つき】
この記事のまとめ

遺言書とは、自分の財産を誰にどう引き継ぐかを生前に書き残す法律文書です。民法は自筆証書・公正証書・秘密証書の3方式を定めており(967条)、方式を満たさない遺言は効力が争われます。自筆証書遺言は法務局の保管制度が利用でき、保管された遺言書は家庭裁判所の検認が不要です。書き方の指導ではなく、制度の全体像と相談先を整理しました。

結論

遺言書とは、財産を誰にどう引き継ぐかを生前に書き残す法律文書です。民法は自筆証書・公正証書・秘密証書の3方式を定めており(967条)、方式を満たさない遺言は効力が争われます。自筆証書遺言は法務局の保管制度が使え、保管された遺言書は家庭裁判所の検認が不要です。封印のある遺言書を勝手に開封してはいけません(民法1004条)。

要点は次の4つです。

  • 方式は3つ(自筆証書・公正証書・秘密証書)。方式違反は無効の争いのもと
  • 自筆証書は全文・日付・氏名を自書して押印が原則。財産目録はパソコン可
  • 封印のある遺言書は家庭裁判所以外で開封しない。原則は検認が必要
  • 公正証書遺言と、法務局保管の自筆証書遺言は検認不要

遺言書の3つの方式(民法967条)

方式概要
自筆証書遺言遺言者が全文・日付・氏名を自書し、押印する(民法968条)。財産目録はパソコン等で作成可(各ページに署名押印)
公正証書遺言公証人が作成に関与する方式。原本が公証役場に残り、検認も不要(民法1004条2項)
秘密証書遺言内容を秘密にしたまま、遺言書の存在を公証する方式

どの方式にも細かな要件があり、ひとつ欠けるだけで死後に効力が争われることがあります。当サイトでは文例や書き方の指導は行いません。作成は公証役場(公正証書)、または弁護士・司法書士に相談してから進めてください。

見つけたときのルール|勝手に開けない

親の遺品から封筒に入った遺言書が出てきた——このとき、封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人等の立会いがなければ開封できないと定められています(民法1004条3項)。

また、遺言書の保管者や発見した相続人は、相続の開始を知った後、遅滞なく家庭裁判所に提出して検認(遺言書の状態を確認・保存する手続き)を請求する必要があります(同条1項)。うっかり開封してしまう前に、家庭裁判所か専門家に一報を入れてください。

法務局の保管制度|自筆証書遺言の弱点を補う

自筆証書遺言は手軽な反面、紛失・改ざん・発見されないリスクがつきまといます。これを補うのが、法務局(遺言書保管所)に原本を預けられる自筆証書遺言書保管制度です(法務省)。利用には手数料がかかります(金額は法務省サイトで確認してください)。

保管制度に預けられた遺言書は、家庭裁判所の検認が不要とされています(法務局における遺言書の保管等に関する法律11条)。相続開始後の家族の手間を減らせる仕組みなので、自筆証書で残すなら検討する価値があります。

なお、遺言の内容を考えるときは、遺留分(兄弟姉妹以外の相続人の最低限の取り分)への配慮が争い防止の鍵になります。

作成・有効性の判断は専門家へ

この記事は方式と手続きの一般的な説明です。遺言の文言の作り方、有効性の判断、遺留分への配慮の設計は個別性が高いため扱いません。公正証書遺言は公証役場、自筆証書遺言の作成相談や紛争の予防は弁護士・司法書士が窓口になります。

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よくある質問

遺言書にはどんな種類がありますか?

民法967条は、自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言の3つの方式を定めています(特別の方式を除く)。自筆証書は自分で書くもの、公正証書は公証人が作成に関与するもの、秘密証書は内容を秘密にしたまま存在だけを公証するものです。どの方式にも法律上の要件があり、満たさないと効力が争われます。

自分で書いた遺言書は有効ですか?

民法968条の方式を満たす必要があります。自筆証書遺言は、遺言者が全文・日付・氏名を自書して押印するのが原則です。法改正により、添付する財産目録はパソコン等で作成できるようになっています(各ページへの署名押印が必要)。方式の不備は無効の争いに直結するため、作成前に公証役場・弁護士・司法書士等に相談することをおすすめします。

遺言書を見つけたら、開封してもいいですか?

封印のある遺言書は、家庭裁判所で相続人等の立会いのうえでなければ開封できないと定められています(民法1004条3項)。また、遺言書の保管者や発見した相続人は、相続の開始を知った後、遅滞なく家庭裁判所に提出して検認を請求する必要があります(同条1項)。勝手に開封せず、まず家庭裁判所か専門家に確認してください。

検認が不要になる場合はありますか?

公正証書遺言は検認が不要です(民法1004条2項)。また、自筆証書遺言でも、法務局の遺言書保管制度に預けられていたものは検認が不要とされています(法務局における遺言書の保管等に関する法律11条)。保管制度の窓口は法務局(遺言書保管所)で、利用には手数料がかかります(法務省)。

出典

  1. e-Gov法令検索「民法」(明治29年法律第89号)第967条・968条・1004条
  2. 法務省「自筆証書遺言書保管制度」
  3. e-Gov法令検索「法務局における遺言書の保管等に関する法律」(平成30年法律第73号)第11条