遺産分割協議書とは、相続人全員で遺産の分け方を話し合い(遺産分割協議)、合意した内容を記した書面です。民法907条が協議による分割を定めており、相続登記や金融機関の手続きで提出を求められることがあります。話し合いがつかないときは家庭裁判所の遺産分割調停へ。当サイトでは書式の作成指導は行わず、制度と相談先を整理しました。
遺産分割協議書とは、相続人全員で遺産の分け方を話し合い、合意した内容を記した書面です(協議による分割の根拠は民法907条)。相続登記や金融機関の手続きで提出を求められることがあります。話し合いがつかないときは、家庭裁判所の遺産分割調停という手続きがあります(裁判所)。
要点は次の3つです。
- 遺産分割協議は相続人全員で行う。だから先に相続人の確定(戸籍調査)が要る
- 協議書は合意の証明。相続登記・預貯金の手続きで求められることがある
- まとまらないときは家庭裁判所の遺産分割調停へ
遺産分割協議書とは
亡くなった方の遺産は、遺言がなければ、相続人全員の話し合い(遺産分割協議)で分け方を決めるのが基本です。民法907条は、共同相続人がその協議で遺産の分割をすることができると定めています。
その合意内容を書面にしたものが遺産分割協議書です。「不動産は長男が、預貯金は長女が取得する」といった結論を記し、相続人全員が署名・押印するのが一般的な形とされています。合意を目に見える形にすることで、後の「言った・言わない」を防ぎ、対外的な手続きの証明にもなります。
どんな場面で必要になるか
協議書の作成自体は、法律で一律に義務付けられているものではありません。ただ、次のような場面で提出を求められることがあります。
- 遺産分割協議に基づく相続登記(不動産の名義変更)。相続登記の義務化により、登記自体に3年の期限があります
- 預貯金の解約・名義変更などの金融機関の手続き
具体的に何が必要かは手続き先によって異なるため、法務局や金融機関の案内で確認してください。
なぜ「全員」なのか
遺産分割協議は相続人全員で行うものとされています。一人でも欠けたまま進めると、後から把握していなかった相続人(前の婚姻の子など)が見つかったときに、話し合いが振り出しに戻りかねません。
だからこそ、協議の前に被相続人の戸籍をたどって相続人を確定させる作業が欠かせません。誰が相続人になるかの基本は法定相続人チェッカーで確認できますが、戸籍上の正確な確定は司法書士・弁護士に依頼するのが確実です。
まとまらないときは遺産分割調停
裁判所の案内では、遺産の分割について相続人の間で話合いがつかない場合、共同相続人などが他の相続人全員を相手方として、遺産分割調停を申し立てることができます。申立先は、相手方のうちの一人の住所地の家庭裁判所または当事者が合意で定める家庭裁判所です。
出典: 裁判所「遺産分割調停」 https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_12/index.html
感情のもつれで進まなくなる前に、弁護士に間に入ってもらう選択肢も早めに検討してください。
書式の作成は専門家へ
当サイトでは、遺産分割協議書のひな形や書き方の指導は行っていません。記載内容の不備は登記や税務の手続きに直結し、法的な判断を伴うためです。作成は、登記を伴う場合は司法書士、争いがある場合は弁護士に相談してください。
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よくある質問
遺産分割協議書とは何ですか?
相続人全員で遺産の分け方を話し合い(遺産分割協議)、その合意内容を記した書面です。民法907条は、共同相続人がその協議で遺産の分割をすることができると定めています。誰がどの財産を取得したかを対外的に示す書類として、相続登記や金融機関の手続きで提出を求められることがあります。
遺産分割協議書は必ず作らなければいけませんか?
法律で一律に作成が義務付けられているものではありません。ただ、遺産分割協議に基づいて相続登記をする場合や、預貯金の解約・名義変更をする場合に、合意の証明として提出を求められることがあります。作成の要否や書き方は状況によって変わるため、手続き先(法務局・金融機関)と専門家に確認してください。
相続人が1人でも欠けた協議は有効ですか?
遺産分割協議は相続人全員で行うものとされています。だからこそ、協議の前に戸籍をたどって相続人を確定させる作業が欠かせません。前の婚姻の子など、把握していなかった相続人が後から見つかるとやり直しになりかねないため、相続人の範囲に少しでも不安があれば司法書士・弁護士に確認してください。
話し合いがまとまらないときはどうすればよいですか?
家庭裁判所の遺産分割調停を利用する方法があります。裁判所の案内では、遺産の分割について相続人の間で話合いがつかない場合に、共同相続人などが他の相続人全員を相手方として申し立てる手続きとされています。申立先は、相手方のうちの一人の住所地の家庭裁判所または当事者が合意で定める家庭裁判所です。
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