職場関係の香典は5,000円、取引先は1万円が最多回答額です(全互協・令和3年度調査)。役職別の調査はなく、社内の前例確認が確実です。会社名・部署一同での名前の書き方と、目安がわかる香典相場診断つき。
会社関係の葬儀で実際に包まれた香典は、職場関係(上司・同僚・部下を含む)が5,000円、取引先の関係が1万円の最多回答額です(全互協・令和3年度調査)。役職別の目安を示す調査はないため、金額に迷ったら社内の前例を総務や先輩に確認するのが確実です。年代別の目安は香典相場診断で確認できます。
要点は次の5つです。
- 職場関係は5,000円が最多回答額。全年代で共通
- 同僚など勤務先社員の家族の葬儀も5,000円が最多回答額
- 取引先の関係は1万円が最多回答額(10代〜20代のみ5,000円)
- 上司・同僚・部下という役職別の公的調査は確認できていない
- 会社として出すか個人で出すかで、名前の書き方が変わる
会社関係の香典、調査データでは
一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)が葬儀の会葬者5,177名から回答を得た「第6回 香典に関するアンケート調査」(令和3年度実施)では、会社関係の香典は次の3区分で集計されています。
| 区分 | 最多回答額 | 平均額 |
|---|---|---|
| 職場関係 | 5,000円 | 6,204円 |
| 勤務先社員の家族 | 5,000円 | 5,336円 |
| 取引先の関係 | 10,000円 | 7,915円 |
年代別に見ても、職場関係と勤務先社員の家族はすべての年代で最多回答額が5,000円です。取引先の関係は10代〜20代のみ5,000円で、30代以上は1万円でした。
| 年代 | 職場関係(平均額) | 取引先の関係(平均額) |
|---|---|---|
| 10代〜20代 | 4,261円 | 5,000円 |
| 30代 | 5,941円 | 7,100円 |
| 40代 | 5,321円 | 8,813円 |
| 50代 | 6,970円 | 7,567円 |
| 60代以上 | 7,289円 | 8,200円 |
出典: 一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会「第6回 香典に関するアンケート調査」(令和3年度実施)
これは実際に包まれた額の実態調査で、推奨額ではありません。なお報告書の注記により、「所属団体の関係者」は「職場関係」に統合して集計されています。ほかの続柄との比較は香典相場早見表にまとめています。
上司・同僚・部下で金額は変えるべき?
「上司なら○円、部下なら○円」という役職別の金額を示した、出典を示せる調査は確認できていません。参照した調査でも、役職を区別しない「職場関係」という一つの区分で、どの年代も5,000円が最多回答額でした。
実際の職場では、次の順で確認すると迷いません。
- 会社の慶弔規定を確認する。会社や互助会から香典・見舞金が出る場合、個人の香典は別に考えることになります
- 部署の前例を確認する。総務担当や先輩に「前回はどうしたか」を聞くのがいちばん確実です
- 前例がなければ、調査の実態値(5,000円)を目安に、故人や遺族との付き合いの深さで判断する
金額を調整する場合も、4・9の付く額と偶数は避けるのがタブーとされています(全互協のマナー解説では2千円と2万円はかまわないとされています)。新札も避けるとされています。
なお、会社によっては個人の香典は出さず、会社名義の弔電や供花で弔意を表す慣例のところもあります。ここでも判断の起点は前例確認です。
職場・地域の慣例が優先です
香典の額や出し方は、会社の規模や業界、地域の慣習によって大きく変わります。この記事は全国調査の集計値と一般的な例のご紹介です。社内の前例確認を優先してください。
通夜と告別式、どちらで渡す?
仕事の都合で通夜だけに参列することも多い会社関係ですが、その場合は通夜で渡して問題ありません。全葬連の解説では、両方に出席する場合は香典をどちらか一方に包むのが一般的とされ、告別式に持参する形が比較的多いとされています。両方に持参するケースや、多めに包んで通夜で渡すケースも増えているとされています。
部署の複数人で参列するなら、誰がまとめて渡すかも先に決めておくと受付がスムーズです。一同で集めた合計額が4や9の付く額にならないよう、端数の調整も忘れずに。
会社として出す?個人として出す?名前の書き分け
会社関係の香典は「誰の名前で出すか」で書き方が変わります。全葬連の解説に沿った書き分けは次のとおりです。
- 個人で出す場合。水引の下・中央に自分のフルネームを書く
- 会社名を添える場合。中央に氏名を書き、その右側に会社名を書く
- 部署でまとめる場合。中央に「〇〇部一同」のように書き、中袋に全員の氏名・住所を記入する
- 上司の代理で参列する場合。本来参列する方の氏名を中央に書き、左横に「代」を添える
同僚同士の連名で出す場合の順番や「外一同」の使い方は、友人の香典の連名マナーと同じ形です。表書き・中袋を含めた全体の手順は香典の書き方で図解しています。
取引先の葬儀への対応
取引先の訃報では、香典のほかに弔電や供花をどうするかもセットで判断することになります。名義(会社名か代表者名か)や金額の扱いは会社ごとの慣例・規定によるため、必ず上長か総務に確認してから動いてください。
弔電の宛名や文例は弔電の送り方にまとめています。
参列できないとき・忌引きの確認
出張などで参列できない場合、香典は現金書留で送れます。全葬連の解説では、お悔やみの手紙を同封し、遅くとも四十九日法要までには届くようにするのが望ましいとされています。
逆に自分の身内に不幸があった場合、忌引き休暇の日数は会社の就業規則によります。忌引き日数チェッカーで目安を確認できます。
自分の年代・立場での香典の目安は、香典相場診断で30秒で確認できます。
よくある質問
上司や部下で香典の金額を変えるべきですか?
上司・同僚・部下という役職別に金額を集計した公的な調査は確認できていません。全互協の調査(令和3年度)では、役職を区別しない「職場関係」として、どの年代も5,000円が最多回答額でした。職場ごとの慣例の影響が大きいため、総務担当や先輩に過去の例を確認するのが確実です。
同僚の家族(親など)が亡くなった場合も香典を包みますか?
全互協の調査には「勤務先社員の家族」という区分があり、香典を包むこと自体は広く行われています。最多回答額はどの年代も5,000円でした。職場としてまとめるか個人で出すかは、部署の慣例に合わせてください。
部署一同で香典を出すときは、どう書きますか?
全葬連の解説では、会社の部署で包む場合は中央に「〇〇部一同」のように書くとされています。連名の場合、中袋には全員の氏名と住所を記入します。香典返しの手配に使われる情報なので、省略しないほうが親切です。
上司の代理で通夜に参列するときの香典はどう書きますか?
全葬連の解説では、本来参列する方の氏名を中央に書き、その左横に「代」の字を添えるとされています。会社名で出す場合は、中央の氏名の右側に会社名を書きます。
取引先の訃報を受けたら、まず何をすればいいですか?
自社として香典・弔電・供花をどう手配するかは会社の慣例や規定によるため、まず上長か総務に確認してください。個人の判断で動くより、会社としての対応をそろえるのが取引先への礼儀にもなります。
出典