初彼岸は、四十九日の忌明けを済ませてから初めて迎えるお彼岸です。忌明けより先にお彼岸が来た回は数えません。2026年秋のお彼岸(9月20日〜26日)が初彼岸にあたるかの判定、初盆との違い、当日にすることをまとめました。
初彼岸(はつひがん)は、四十九日の忌明けを済ませてから初めて迎えるお彼岸です。忌明けより先にお彼岸が来てしまった回は、初彼岸には数えません。2026年秋のお彼岸は9月20日(日)から26日(土)。亡くなった日を1日目として49日目を数える流儀では、命日が8月2日までなら暦の上の四十九日は彼岸入りより前に来ます。
この記事の要点です。
- 判定の軸はひとつ。彼岸入りの時点で忌明けを済ませているか
- 忌明け前に来た回は数えず、次へ送る。送り先の案内は「次のお彼岸」と「翌年の同じお彼岸」で分かれる
- 白提灯を飾るといった初盆のような決まりは、初彼岸にはないと案内されている
- 忌明けの時期によっては、初盆と初彼岸を同じ年に迎える
- 自分の日付は法要日程計算機に命日を入れると出る
初彼岸かどうかは、彼岸入りまでに忌明けしているかで決まる
葬儀を終えてまだ間もない時期に、カレンダーの秋分の日を見て手が止まる。初彼岸で迷う場面は、たいていここから始まります。確かめるのは、忌明けとお彼岸のどちらが先に来たか。故人の年齢も、喪主かどうかも、この判定には関係しません。
お仏壇のはせがわの解説では、初彼岸は「故人様が亡くなってから、四十九日を過ぎて初めて迎えるお彼岸」と案内されています。お仏壇の太田屋も、春・秋を問わず四十九日後に初めて迎えるお彼岸を初彼岸と呼ぶとしたうえで、「お彼岸より前に四十九日法要が過ぎれば、そのお彼岸が初彼岸になる」と説明しています。
| 四十九日(忌明け)のタイミング | そのお彼岸の扱い | 次にすること |
|---|---|---|
| 彼岸入りより前に法要を済ませた | 初彼岸にあたる | お墓と仏壇の準備を進める |
| 彼岸の7日間のあいだに四十九日が来る | その回は数えないとする案内が多い | 菩提寺に相談して決める |
| 彼岸が明けたあとに四十九日が来る | 初彼岸ではない | 次のお彼岸まで待つ |
忌中(きちゅう・亡くなってから四十九日までの期間)とお彼岸が重なった場合について、葬儀社セレモニーの解説では「忌中にお彼岸の期間が掛かってしまった場合、初彼岸は次回のお彼岸の時期へ繰り越されるのが通例」とされています。よりそうも、四十九日を迎える前に彼岸が来た場合は繰り越すのが一般的だとしたうえで、忌明け前の法要を避ける習慣が背景にあると説明しています。
忌明けそのものの意味と、忌中に控えることは忌明けとはにまとめています。
2026年秋のお彼岸で、分かれ目になる日
国立天文台の暦要項では、2026年の秋の彼岸入りは9月20日、中日は秋分の日の9月23日です。彼岸明けは9月26日にあたります。
四十九日は、亡くなった日を1日目として数えて49日目、つまり命日に48日を足した日です(数え方の詳細は四十九日はいつ?)。この流儀で逆算すると、次のようになります。
- 命日が2026年8月2日 → 暦の上の四十九日は9月19日。彼岸入りの前日にあたる
- 命日が2026年8月3日以降 → 四十九日が9月20日以降にずれ込み、彼岸入りに間に合わない
ただし、暦の49日目と実際の法要日は一致しないことがあります。四十九日法要は、49日目より手前で一番近い土日へ繰り上げるのが一般的とされているためです。日程を後ろへずらすのは避ける慣例なので、繰り上げれば忌明けは早まります。判定は暦の49日目ではなく、法要を済ませた日で見てください。
自分の場合の日付は、命日を入れるだけで法要日程計算機が出します。四十九日・百か日・一周忌までまとめて出るので、初彼岸の判定と法要の予定を一度に確かめられます。
お彼岸そのものの期間の決まり方や、春と秋の日程はお彼岸はいつ?で確認できます。
忌明け前だった場合、初彼岸はいつに回る?
ここで案内が分かれます。お彼岸は年に2回めぐるため、「次」がどちらを指すのかで結論が変わるためです。年1回しかないお盆(初盆は翌年で一意に決まります)と違い、初彼岸ではこの分岐が生まれます。
| 考え方 | 中身 | 2026年秋に間に合わない場合 | こう案内している例 |
|---|---|---|---|
| 次に来るお彼岸に送る | 春秋を問わず、忌明け後に最初に来るお彼岸を初彼岸とする | 2027年3月18日(木)〜24日(水)の春彼岸 | お仏壇の太田屋/セレモニー |
| 翌年の同じお彼岸に送る | 一年待って、同じ季節のお彼岸を初彼岸とする | 2027年9月20日(月)〜26日(日)の秋彼岸 | お仏壇のはせがわ/よりそう |
2027年の日付は国立天文台の暦要項(令和9年)によるものです。2027年の彼岸入りは春が3月18日、秋が9月20日で、中日はそれぞれ春分の日の3月21日、秋分の日の9月23日にあたります。
どちらが正しいと決める公的な規定は見つかりませんでした。実務では、菩提寺の考え方と家の慣習で決まります。初彼岸に法要を営む予定があるなら、日程の相談を兼ねてお寺に「うちの場合はどちらになりますか」と尋ねるのがいちばん早い解決です。
なお、この分岐で悩むのは法要を営む場合に限られます。お墓参りと仏壇参りは、どちらのお彼岸に行っても差し支えありません。
初彼岸と初盆はどこが違うか
同じ「忌明け後に初めて迎える行事」でも、準備の重さが変わります。
| 初彼岸 | 初盆(新盆) | |
|---|---|---|
| 対象になる行事 | 春分・秋分を中日とする各7日間のお彼岸 | 多くの地域で8月13日〜16日のお盆 |
| めぐる回数 | 年2回 | 年1回 |
| 特別な飾り | 決まりはないと案内されている | 白提灯を飾る慣わしが知られている |
| 法要 | 営む家庭もある。通常のお彼岸と同じ過ごし方でよいとする案内が多い | 僧侶を招いて営む家庭が多い |
| 招く範囲 | 家族だけで過ごすことが多い | 親族や故人の友人まで声をかける家庭もある |
| 忌明け前に来たとき | 次へ送る(送り先の案内が分かれる) | 翌年のお盆に送るのが一般的 |
忌明けが春から夏にかけての時期になると、初盆と初彼岸が同じ年に続けて来ます。お仏壇の太田屋も、7月・8月の初盆のあと9月のお彼岸が初彼岸になる場合があると説明しています。準備の重い初盆を終えたあとなので、初彼岸は肩の力を抜いて迎えて差し支えありません。
初盆の準備は初盆(新盆)とは、初盆に参列する側の香典は初盆の香典相場にまとめています。
初彼岸にすること
イオンライフの解説では、忌明け後に初めて迎えるお彼岸について、特別な提灯を飾ったり盛大な法事を営んだりする決まりはないとされています。そのうえで、通常のお彼岸より少し丁寧にお参りする形が紹介されています。やることは次の4つに収まります。
1. お墓の掃除とお墓参り
期間中のいつ行くという決まりはありません。中日の秋分の日は祝日で家族が集まりやすく、この日を選ぶ家庭が多く見られます。持ち物は掃除道具・花・線香・ろうそくで足ります。墓石を洗い、雑草を抜き、花と線香を供えて手を合わせます。
2. 仏壇・お内仏を整える
お墓が遠ければ、仏壇の掃除とお参りだけでも十分です。花と水を替え、故人が好きだったものを供えます。お供えの選び方とのしの書き方は法事のお供え物で説明しています。
3. 寺院の彼岸会に参加する
お彼岸の期間、多くの寺院で彼岸会(ひがんえ)の法要が営まれます。菩提寺から案内が届いたら、都合がつく範囲で参加してみてください。初彼岸ならではの決まりがあるかどうかは寺院によって変わるので、申し込みのときに合わせて尋ねておくと当日迷いません。
4. 僧侶に読経を頼むかどうかを決める
自宅や墓前で読経をお願いする家庭もあります。頼むかどうかは家の判断で、頼まないことが供養を欠くことにはなりません。お願いする場合は、お彼岸の時期に寺院の予定が埋まりやすいので、彼岸入りより前に相談してください。
お布施や香典の額をどう決めるか
初彼岸のお布施や香典の金額について、官公庁や業界団体による公表調査は見つかりませんでした。当サイトは出典を示せない金額を載せない方針のため、ここでは目安ではなく確かめ方をお伝えします。
そもそも香典が要るかどうかも、場面によって変わります。葬儀社セレモニーの解説では、仏壇に線香をあげるだけの訪問なら香典は不要とされ、彼岸法要に参列する場合はお供え物のほかに香典を用意すると案内されています。
| 順 | 確かめる先 | 聞き方の例 | 得られること |
|---|---|---|---|
| 1 | 菩提寺 | 「初彼岸に読経をお願いしたいのですが、お布施はどのくらい包ませていただくものでしょうか」 | いちばん確実。目安を教えてくれる寺院もある |
| 2 | 親族の年長者 | 過去の初彼岸で何をして、いくら包んだか | 同じ寺院・同じ地域での前例。家とお寺のお付き合いの歴史も聞ける |
| 3 | 葬儀社・仏壇店 | その地域で初彼岸に法要を営む家が多いかどうか | 菩提寺がない場合の手がかり。僧侶の手配も相談できる |
3つとも手がかりが得られないときは、家族で相談して無理のない額に決めてください。お布施の基本的な考え方と渡し方はお布施の相場と渡し方、法要に参列する側の香典の考え方は法事の香典相場にまとめています。
服装はどうする
法要を営まず、家族でお墓参りに行くだけなら普段着で差し支えないとされています。墓地で掃除をするので、動きやすく汚れてもよい服装のほうが実際的です。
僧侶を招いて法要を営む場合や、彼岸法要に招かれた場合は、黒や紺、グレーなど落ち着いた色の服装を選びます。案内に「平服でお越しください」とあればそれに従ってかまいません。法要の服装の細かい目安は法事の服装で男女・子ども別に説明しています。
宗派による違い
初彼岸の扱いは宗派によっても変わります。よりそうの解説では、浄土真宗は故人がすぐに浄土へ往生すると考えるため、厳密な初彼岸の法要を設けない場合が多いと案内されています。
浄土真宗本願寺派の公式サイトでは、彼岸はさとりを開いた状態を意味する言葉で、春分と秋分は太陽が真東から真西へ移動することから西方浄土を願う仏道修行に適した時節と示されている、と説明されています。故人を追善する期間としてではなく、教えを聞く機会として位置づけられている点が、他宗派の案内と異なります。浄土真宗の法事の考え方は浄土真宗の法事にまとめています。
地域・宗派・寺院による違い
初彼岸の数え方も、法要を営むかどうかも、宗派だけでなく地域や寺院、家ごとの慣習によって異なります。この記事は一般的な例のご紹介です。とくに「忌明け前だった年をどこへ送るか」は解説によって案内が分かれるため、迷ったときは菩提寺に確認するのが確実です。
お墓参りが続けにくくなってきたら
初彼岸を機に、これから毎年2回のお彼岸とお盆をどう続けるかを考える家庭もあります。お墓が遠い、継ぐ人がいないといった事情が見えてきたら、墓じまいとはと永代供養とはで選択肢を確認できます。
法事・法要全体の流れは法事・法要の基本ガイドにまとめています。
よくある質問
初彼岸とはいつのお彼岸ですか?
四十九日の忌明けを済ませてから初めて迎えるお彼岸のことです。お仏壇のはせがわの解説でも「故人様が亡くなってから、四十九日を過ぎて初めて迎えるお彼岸」と案内されています。お彼岸は春分・秋分を中日とする各7日間で年に2回めぐるため、春が初彼岸になる方も、秋が初彼岸になる方もいます。
四十九日の前にお彼岸が来る場合、初彼岸はいつになりますか?
その回は初彼岸に数えず、次へ送るという案内が広く見られます。ただし送り先の案内は分かれており、春秋を問わず次に来るお彼岸とする解説(お仏壇の太田屋・セレモニー)と、翌年の同じお彼岸とする解説(お仏壇のはせがわ・よりそう)があります。判断は地域や寺院によって異なるため、菩提寺に確認するのが確実です。
2026年秋のお彼岸が初彼岸になるのはどんな場合ですか?
2026年の秋の彼岸入りは9月20日(日)です。亡くなった日を1日目として49日目を数える一般的な流儀では、命日が8月2日までなら暦の上の四十九日は9月19日以前にあたり、彼岸入りより前に忌明けを迎えます。ただし四十九日法要は手前の土日へ繰り上げるのが一般的なため、実際の判定は法要を済ませた日で見てください。
初彼岸に法要は必要ですか?
初盆のように決まった形があるわけではありません。お仏壇のはせがわは「初彼岸は何か特別なことをするべきという決まりはない」と案内し、イオンライフも特別な提灯や盛大な法事の決まりはないとしています。僧侶を招いて読経をお願いする家庭もあれば、お墓参りと仏壇参りだけで過ごす家庭もあります。
初彼岸と初盆は何が違いますか?
どちらも忌明け後に初めて迎える行事ですが、初盆は年1回のお盆、初彼岸は年2回めぐるお彼岸が対象です。初盆には白提灯を飾る慣わしが知られているのに対し、初彼岸に決まった飾りはないと案内されています。忌明けの時期によっては、同じ年に初盆と初彼岸の両方を迎えることもあります。
初彼岸に香典やお供えは必要ですか?
葬儀社セレモニーの解説では、仏壇に線香をあげるだけの訪問なら香典は不要とされ、彼岸法要に参列する場合はお供え物のほかに香典を用意すると案内されています。金額の目安については官公庁や業界団体の公表調査が見つからないため、当サイトでは金額を示さず、菩提寺や親族への確かめ方をご案内しています。
出典
- 国立天文台「令和8年(2026)暦要項 二十四節気および雑節」(2025年発表)
- 国立天文台「令和8年(2026)暦要項 国民の祝日・休日」(2025年発表)
- 国立天文台「令和9年(2027)暦要項 二十四節気および雑節」(2026年2月2日発表)
- 国立天文台「令和9年(2027)暦要項 国民の祝日」(2026年2月2日発表)
- 国立天文台 暦計算室 暦Wiki「季節/雑節とは?」
- お仏壇のはせがわ「初彼岸にはいつ何をする?香典相場・返礼品などのマナーも解説」
- お仏壇の太田屋「初彼岸とは?〜心得るべきマナーやお参りについて解説〜」
- よりそうお葬式「初彼岸とは?意味や時期・服装・お供え・香典マナーを徹底解説」(2026年2月16日更新)
- セレモニー「お彼岸に香典は必要?初彼岸の場合は?費用相場や表書きのマナーを解説」(2024年)
- イオンライフ「お彼岸の過ごし方」
- 浄土真宗本願寺派(西本願寺)「お彼岸」とは(2022年)